K様は、今月お誕生日を迎えられ、99歳になられます。
先日の日曜日、ご家族がお集まりになり、たくさんのごちそうや花束をお持ちになって、白寿のお祝いをなさっていらっしゃいました。
他の入居者様も、いつもいたわって下さり、
「あら...今日はいい顔色しているわよ。」
「あ~よかった!全部ご飯食べられたわね。」
など、口々に声をかけて下さいます。
K様はお耳が遠いこともあり、にこにこしてうなずくか、小さな声で「はい...。」とお答えになります。
ところがある日のお食事の後、突然K様が、
「みなさん!私は今夜、あの世に逝きます。ころりと逝きます。明日はお会い出来ません。ありがとうございます。」
さほど大きな声ではありませんが、はっきりとおっしゃいます。
周囲の方々も驚き、本気にしていいやら、なんと言って良いやら、言葉がでません(^^;)
それを聞きつけたスタッフが、
「Kさん、お薬がまだですよ。これは寿命が延びるお薬です。ちゃんと飲んで下さいね。」
といつものお薬を渡しました。するとK様
「みなさん!ころりと逝けなくなりました...明日もよろしくお願いします。」
ああ~本気にしなくて良かった...^o^
99歳には、どうにもかないません。
先日、秋晴れの下、エルダーホームで運動会が行われました。
入居者様・ヘルパー共に赤白に別れ、キリリとはち巻きをしめて勢揃い。
「宣誓!我々選手一同はスポーツマンシップよりも、
明日の朝『運動会のせいで体が痛くなった!』
と言わないことを誓います!!!」
両チームキャプテンによる選手宣誓の後、ラジオ体操で体をほぐし、恒例の玉入れが始まりました。
バランスを崩しては大変なので座ったまま玉を投げます。
動くのはカゴを背負ったヘルパーです。
中腰になり選手達の前をインベーダーゲームのようにカニ歩きで往復するのですが・・・
立ち上がって追いかける方、カゴを掴んでダンクシュートする方・・・
違反者続出で揚句ほとんど入ってしまいました。
その後、ストラックアウトやパターゴルフと皆様真剣に、見ている方も固唾を飲んで見守ります。
M様(女性83歳)の娘様も飛び入り参加で見事カップインし、大盛り上がりでした。
最後はパン食い競争(コチラも動くのはパンの方です)のアンパンをおやつにお茶を頂きながら成績発表。
優勝・準優勝のメダルを胸に「ゴルフのカップインの数で勝負がついちゃったなぁ・・・」など皆様反省会と来年の運動会でのリベンジを誓い合っていました。
翌朝、体の痛みを訴えたのは、案の定玉入れのカゴを背負っていたヘルパーさんでした。