エルダーホームでは、年に数回お食事会が行われます。
「そろそろお食事会の時期ですね。
ご参加はどうされますか?」
今回初めて『お食事会』の担当になったヘルパーのKさんが
皆さんに参加の有無を聞いて回ってます。
「あら久しぶり!連れて行って頂けるの!?」
元気にお答えになったAさん。
お食事会は毎回参加なさいます。
「今回は和食がいいわ。」
と、リクエストされたのは
"毎月食事会があるといいのに..."
といつも話しかけてくるBさん。
「息子達と行くと、いつも和食だから、
たまには洋食も良いんだけど...。」
と、控えめにアピールなさるCさん。
もちろん男性陣もにぎやかです。
「ビールがあれば何でもいいよ。」
と、飲む相談です。
さて、その日の昼食時、Fさんのお部屋へ迎えに行くと、
いつもとはちょっと違う雰囲気です。
「あら、お着替えしたんですか?ステキですね。」
『だってお食事会に出かけるんでしょ?』
「Fさん...ごめんなさい。
お食事会の日にちは今日じゃありませんよ。」
『......(―_―)』
すっかり肩を落としたFさん、無言でお食事を終えると、
小声で連呼し始めました。
『うらめしい!うらめしい!うらめしい!......』
ヘルパーのKさんは大慌てです。
「ごめんなさいねFさん。
お店の予約も入れないといけないから、
もう少しお待ちくださいね」
するとFさんニッコリ笑って
『わかっていますよ。うふふ(笑)
ちょっとからかっただけよ』
Kさん、急いでお店の予約に走りました!