「今日はね、風邪薬を買わないといけないんだよ。」
と、これからヘルパーさんといつものドラッグストアへ
お買い物に出かけるSさん。
『風邪気味ですか?』ヘルパーさんが心配すると、
「いやいや、常備薬でね。
飲みたい時に無いと困るからいつも買っておくんだよ。」
桜は散ってしまいましたが、色々な花が咲いていて、
お店に向かう途中会話もはずみます。
いつも行くお店ですから、Sさんよくご存知で、
買う物をカゴに入れ、さぁ会計です。
「風邪薬は、カウンターで言わないと買えないんだよ。
・・・・・・あれ?名前何だったっけ??」
『あれですよね。あの薬。ほら・・・』
二人とも度忘れしてしまいました。
「ここまで出てきてるんだけどなぁ・・・」
『私もです・・・』
と話してるうちに会計の順番になってしまいました。
えっ~と・・・と動揺するヘルパーさんを横目に、
Sさん、落ち着いた口調で、
『店員さん。いつもの風邪薬もらえる?』
とおっしゃいます。
すると、"いつもありがとうございます。"と
風邪薬が出てきました。
『そうそう!!これこれ!!』
二人で、思わず声を上げてしまいました。
「いや~顔を知っている店員さんで良かったよ。」
『Sさんの機転に助けられました。』
と、ほっとしたヘルパーさん。
二人で笑いながらホームに帰りました。