人はそれぞれ生活習慣が違いますが年齢を
重ねるごとに変化もしてくるようです。
お部屋もそれぞれですが、特に冷蔵庫の中は個性的です。
スプーンやコーヒーカップを
「ここなら埃がかからないだろ?」
と『収納』されているのは80才(♂)のA様。
88才(♀)のT様はおせんべいやクッキーを
袋ごと冷蔵庫に保管していらっしゃいます。
「なかなか減らないから日にちが過ぎちゃうと思って。」
消費期限は延びないと思うんですが......。
先日93才(♀)Y様の居室へお掃除に入った時のこと。
冷蔵庫内を拭こうと開けてみると、
昨日の認知症予防スクールでお出しした
『ひねり揚げ』が2本、
食べかけの『ミカン』2房がむき出しのまま
ちょこんと並んでいます。
「あの~これは?」
「それ美味しかったからあとで食べようと思って
少し残してきたの」
「このミカンは?」
「寝る前だったから半分だけ食べようと
思ったんだけどつい食べ過ぎちゃって......
それしか残らなかったのよ」
「そーなんですか......で、ひねり揚げはいいとして、
ミカンはどーします?薄皮がパリパリになって
いますけど。いつのですか?」
「ゆうべだったかしら......
その前の日だったかしら......
朝起きてから残りを食べようと思ったのよ。
そんなにパリパリになってる?」
「なってますよ。」
ご自分で触ってみてちょっと残念そうに
「じゃあ処分して。」
「今度からラップで包みましょうね。
でもこれぐらいの量なら残さなくても......。」
「今度からそーするわ。」
さて、そんなこんなで一週間後、
冷蔵庫の中には...
やっぱりミカンが一房ありました...